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デジタル 毎日新聞 2016年6月5日掲載

at 2016/6/06 14:01:52
Yahooトピックスにて下記記事が ピックアップされました。

~~~~記事抜粋~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

日本初の選挙情報専門サイト、16年の歴史に幕
運営の平井さん、ネット活用法考察

日本で初めて開設された選挙情報専門サイト「Election.(エレクション)」(http://election.co.jp/) が5月中旬、16年間の歴史に幕を閉じた。「ネットと政治」の関係をウオッチし続けてきたサイト運営者の平井良明さん(46)=福岡市=に、来る参院選 (22日公示、7月10日投開票)を前に、実体験に基づく「ネット選挙運動」と、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)との関わりが深い 「18歳選挙権」などについて考察してもらった。【錦織祐一/デジタル報道センター】

初の開票速報、直後にダウン

 「エレクション」を開設したのは、インターネットが今のように活用される前の2000年のことだ。システム開発会社を経営する平井さんは「ネットの技術 を生かして、何か面白い企画を始めたい」と模索しており、「米国には選挙専門サイトがあり、候補の主義主張をまとめていた。日本でも導入し、有権者の判断 材料を増やせないか」と発案したのがきっかけだった。ちょうど森喜朗首相の「神の国」発言に端を発する00年衆院選が急きょ決まり、「バタバタで開設しま した」と振り返る。小選挙区制が導入されて2回目の衆院選ということもあり、「有権者は細かな区割りに慣れておらず、誰に投票したらいいか困っていた。当 時、周知する役割を担う都道府県選挙管理委員会もホームページでの活用を全くと言っていいほど考えていなかった」と言う。

 そこで平井さんはまず、サイト利用者の住所から小選挙区を案内し、立候補者に「頑張って」「期待している」といった応援メッセージを送ることのできる サービスを企画した。だが、肝心の送信先となる衆院議員のネット事情を調査したところ、ホームページを開設していたのはわずかに1割程度に過ぎなかった。 独自のドメイン(ネット上の住所)すら持たない政党もあった。

 「メールアドレスを持っていなかった方には、各党本部に送って転送をお願いしていましたが、本当に届いていたかどうかは分かりません」と平井さんは苦笑する。

 投開票日の00年6月25日。ネット上では報道各社も取り組んでいなかった開票速報に挑んだ。東京都内でスタッフ3人と共に、テレビ各局の選挙特別報道 番組を注視した。投票終了する午後8時以降、続々と流れる「当選確実」の情報を入力していく手はずだった。しかし、アクセスが集中して、コンピューターの サーバーがダウンするアクシデントに見舞われた。復旧まで3時間近くかかったうえ、入力していたデータも全て消えてしまったのだ。

 「それでも、当時はテレビの『当』打ちを見逃したら、翌朝の新聞を読むまで、有権者は情報を確認する術がなかったわけです。事後にサイトに寄せられたア ンケートでは『意義が大きかった』『頼りにしていました』などの意見が寄せられて、取り組んで良かったと思いました」

全国公募で「居酒屋トーク」

 「正直、インターネット選挙でどれだけ票の獲得につながったかは分かりません。でも、ネットを通じて、それまでの支援者とは異なる支持層がたくさん集まってくれた、と驚いたことを覚えています。彼らとの語らいは非常に楽しく、有意義でした」

 こう振り返るのは、元自民党副総裁の山崎拓氏(79)だ。

 00年当時、翌年「小泉ブーム」で首相に駆け上がることになる小泉純一郎氏や加藤紘一元官房長官と一緒に「YKK」と呼ばれる存在だった。10回目の衆院選でもあり、“横綱相撲”になるかと思いきや、予想外に民主党新人候補に苦戦を強いられたのだ。

 選挙区は、典型的な都市型である福岡2区(福岡市中央区など)だった。自民党が堅い基盤を誇る農漁村などの選挙区と異なり、都市型住民は世論の動向などに敏感だ。風向きが変わりやすい彼らの意向を確認することは、今後の選挙戦を戦ううえでも必須と言えた。

 「これからの時代、インターネットは無視できない。でも何をしたらいいか分かりません。派閥の長として議員や支援者に囲まれる中、有権者の生の声が届いていないのではないでしょうか」。選挙直後、平井さんの事務所を訪れた山崎氏の親族がこぼした。

 「パソコン通信のオフ会のような気軽な集まりを開いてみて、参加者の声を聞いてみてはどうでしょうか」。以前から「政治とネット」の融合が念頭にあった平井さんの主張は明快だった。

 00年8月、山崎氏と有権者が福岡市内の焼き肉店に集まり、酒を酌み交わしながら語る「居酒屋トークセッション」が初めて開かれた。参加希望者は全国か ら約130人、抽選で選ばれた10人が東京や沖縄などから交通費を自己負担で参加し、在京テレビ局も取材するなど話題を集めた。その後も山崎氏のほか、同 じ福岡を地盤とする民主党の松本龍・元復興担当相や、自民党の太田誠一元農相、後年に民主党最後の首相となる野田佳彦氏も平井さんの知恵を借りてイベント を開いた。



毎日新聞に掲載されました。


◇参考サイト 
毎日新聞 http://mainichi.jp 政治 選挙
<http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160604/mog/00m/010/004000c>(2016年6月5日)
 

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